今日買った本 第2回

 しばらく仕事が変わって落ち着かなくて間が開いてしまいました。
 仕事の調子を見つつ、復活させていきます。

ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 5巻」KADOKAWA
「国産RPGクロニクル」イースト・プレス
「映像研には手を出すな 8巻」小学館

 1冊目は、架空言語人工言語が好きな人にとっての注目作、新書でなくてマンガです。
 題材は魔界を旅する言語学者が、魔界の住人の、つまり異種族の言語を習得するために苦労する物語。
 序盤の第1巻からすると、思えば遠くへ来たもんだ、というぐらいに数々の異種族言語」を表現しており、文化人類学のフィールドワークさながらに未開の地で、生きながら、接触して会話を試みながら、旅をしていく冒険譚。
 上記の説明で少しでも引っかかる方へは迷わずお勧めします。
 そして、「読む前」ではなく「すぐ読んだ」本ですが、そのうち何度か読み返すことでしょう。味わって読みたいマンガです。

 2冊目は、コンシューマーゲームのRPGを発展の歴史に沿って解説した書籍です。
 注視に据えているのは、ドラクエとFFであり、著者はスクウェア・エニックスのゲームプロデューサーだった著者が書かれたものです。
 冒頭の序文的な文章を読む限りでは、デジタルとアナログのゲームデザイナーとしてのゲーム観から解き明かされていく内容であることが推測されます。
 誰かがこのあたりをまとめなければならないのでしたら、内部にいた人がまとめられる余裕をもって書かれるのがいちばんよく、この書籍はそのケースに該当しそうです。
 実際のところは読んでみないとわかりませんが、目次をながめる限りでは、黎明期からプレイステーション4までを取り扱っており、国産RPGという着眼点でのゲームがいかに物語を紡いできたか(これは表紙に書かれています)を詳しく書いていることを期待しつつ読みます。


 3冊目は、架空の変な島みたいな高校を舞台に、アニメ制作をする部活動を描いたマンガです。
 なぜ購入したかというと、創作を志す人すべてに読んでほしいぐらいに、私が登場人物の金森女史の金言が好みだからです。
 アニメを創りたい、というクリエイター陣と、宣伝や経理や渉外やプロデューサーの役割を一手に引き受ける彼女こそが、クリエイターを管理する、あるいはプロデュースする側の人としての魅力に満ちているからです。
 登場人物の高校生たちは、誰しもソリッドな価値観と生き方を体現するキャラクターとなっており、モノを創ることに真摯に、というより真正面から向き合っているのが個人的にはツボです。
 そのうえで、監督である浅草氏の無軌道っぷりを鷲づかみでロックする金森女史の手腕こそがロックな生き方です。
 こちらも、読む前にこの予想を書くこともなく、帰宅して真っ先に読んでしまったので、「すぐ読んだ」本に当てはまりますが、定期的に読み直すマンガですので、こちらでも紹介させていただきます。
 創作の仕事の現場に入る前にこそ、一読することを推薦したい書籍(マンガ)です。大事なことなので、二度言いました。