しばらくはここ数ヶ月で購入した書籍の購入理由について 第28回

「王朝貴族物語」講談社現代新書
「新聞・雑誌の歴史」文庫クセジュ
「文化復興1945年 娯楽から始まる戦後史」朝日新書

 1冊目は、奈良時代から平安時代にかけての貴族の実態について解説した新書です。
 古本で購入したのですが、クリーム色の地に鮮やかな源氏物語のワンシーンをカラーで描いた表紙は、題名に即してて非常によいです。
 平安貴族の実態を書いた書籍はいくつもあるはずですが、たまたま新書で目に入ったこの書籍がちょうどよかったこともあり、その勢いで購入しました。
 貴族制度についてはずっと調べていることもあり、日本の貴族の実態も調べねばと思っていたところで見つけられたのも購入した理由です。


 2冊目は、新聞と雑誌の歴史を、近代以前から要素をくくりだし、歴史として解説したのがこの新書です。
 とはいえ、目次で配分を確認する限りは近代以前は1章でまとめられており、残り8章は近代以降に重点が置かれています。現代の、つまり戦後以降は最後の1章でまとめられているため、都合7章が近代の各国での新聞の登場と、そして雑誌の登場について語られています。
 この書籍も、ジャンル史としてまとまっていると思い、購入しています。類書が新書ぐらいの価格で入手できる適当な書籍も見当たらなかったため、という理由もあります。


 3冊目は、戦後どのように文化の復興がはじまったかについて切り取ったのがこの新書です。
 文化を担っていた、文化人の個人個人に焦点を当てて炙りだそうとしたのが、目次と帯から推測できます。
 戦後史は、政治的な部分が主体となる解説が多く、実際の庶民の生活やその他の側面もせいぜいが「闇市ができた」ことに終始してしまい、語らぬ歴史となっている部分に、ちゃんと資料から光を当てた書籍はまだまだ少ないように感じられます。
 本書は、人物の動きを注視することで、また興業や催し物などの開催がどうであったかを記すことで、いかにして戦後に文化が復興してきたかの軌跡を描き出そうとしていることが、やはり目次からわかります。
 戦後史をもう少しまとめた形で知りたいと思い、調べようと思っていることからこの新書を購入しました。