しばらくはここ数ヶ月で購入した書籍の購入理由について 第21回

「大学院へ行こう」講談社現代新書
「世界史をつくった海賊」ちくま新書
「古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々」中公新書

 1冊目は、大学院への進み方を具体的に、社会人になってから再度大学の門をくぐる人に向けた大学院に関する新書です。
 とくに、資格取得を目指すケースや高度専門職業人などを対象としていることが、帯の下部にある内容から伺えます。
 中野も目次を確認しても同様で、どうやったら大学院へ入れるのか、入るための勉強はどうすればいいのか、入ってからの勉強の進め方はどうしたらいいのか、を詳しく解説していることがわかります。
 大学院は、修士と博士の2種類がありますが、本書の冒頭数ページを中を確認するためにちらっと読むまでは、もともとは修士は「博士課程前期」であり、博士は「博士課程後期」という分かれ方をしていましたが、役割があいまいだった、ということもよく知りませんでした。
 勉強することそのものは、大学へ行ってから「やりたかった勉強はこれだ」とわかってからは、機会があれば大学院で勉強したいな、とは思うものの、そんな機会もなく、その代わりではないですが、こういった新書は気になってしまうので購入してしまいます。
 2005年発行なので、2023年となったいまは20年「も」経っていることを考慮してもなお、大学院ってどんなところだろう? と解き明かすための一助になればと思い、自分は購入しています。
 それから、企画で世界観を作る際の大学院をどういうイメージにすればよいのかの資料としても使用する予定です。


 2冊目は、西洋の海賊について書かれた新書です。世界史をつくった、という理由は目次を読む限りでは、国家間の海戦における役割や、貿易における役割などに関与していた部分が大きく、イギリスの私掠戦海賊のように国家公認の海賊による部分もあるようです。
 海賊は昔からどういう存在かという興味で細々と文献を少しずつ集めてきていましたが、集英社のマンガONE PIECEが1997年に登場して以来、ずいぶんと海賊関係の書籍は増えました。
 それまではだいぶマイナーな存在として扱われ、専門書籍はあるものの値段は高く、なかなかひょいひょい手を出せる金額ではありませんでした。
 この新書のように、新書レベルで手を出せるようになったのはここ10年ぐらいで、できるだけ海賊に関する新書は購入するようにしていることから、この新書も例にもれず購入いたしました。


 3冊目は、古代の日本の官僚について書かれた新書なのですが、切り口が斬新で、職務放棄したり、無断欠勤したり、時間にルーズだったり、乱暴だったりする律令制国家のなかの律令官人のエピソードに触れていることが、非常に面白いため、購入しました。
 なお、この場合の官吏は、下級官吏を主に対象にしているようです。