しばらくはここ数ヶ月で購入した書籍の購入理由について 第10回

少女小説を知るための100冊」星海社新書
電子書籍の真実」マイコミ新書
O2Oビッグデータでお客を呼び込め! ネットとリアル店舗連携の最前線」平凡社新書

 1冊目は、少女小説史を語るために挙げられた100冊のそれぞれを解説している新書です。少女小説に関してはコロナ禍がはじまった2020年に「『百合映画』完全ガイド」少女小説ガイド」などが発行されており、そんな流れができてきていたのだと知ったものです。
 少女小説や百合映画はまったく同じに語ることができるわけではありませんが、非常に近しいところに位置していることは否めないと思います。
 これらはまたジェンダーなどの絡みで語られるように見えますが、実際のところはそれらとはまた別に独立したジャンルであることを再認識することで、少女小説などの本質が見えてくるのだと思います。
 少女小説の流儀は、赤毛のアン」や若草物語などの古典があったように、女性側の視点による小説という切り口が共通するだけで、そこで語られる内容は、より繊細で豊かなものなのだと思います。
 そういった流れを、ガイドブックよろしくまとめてあるのは非常に何を読めばいいのか迷うときには便利なのです。
 少女小説も、ずっと少女マンガなどもひっくるめて系譜として気にしていたところでもあるので、やはり分類史、ジャンル史のようにまとめられている書籍があるのは、指針となり、助かります。


 2冊目は、この信書の発行時期は2010年頃なので、電子書籍がどういうイメージのものであるかは、いまとちょっと異なります。少なくともこの時代は、電子書籍を読める端末の各社戦国時代に入った頃だったような気がしますので(間違ってたらごめんなさい)、2010年当時の電子書籍事情という、「電子書籍史」的な観点から、この新書を購入しています。
 電子書籍の基本的なスタイルは「原則永続レンタル権を獲得する販売方式」です。つまり、所有権が購入した人に移動していないスタイルのため、なんらかのトラブルなどによって読めなくなることがあっても、そのあたりがトラブルになることを(電子書籍販売側にとって)免れているのと、電子書籍はあくまでも物理的な書籍の置き場に困るようなシリーズものを「いつでもアクセスして読める権利(原則、ずっとレンタルするレンタル権)の販売」であることから、まとめ買いを奨励していたり、セールがあったりと、いわゆる「書籍の価格維持制度」の外に位置する存在になっていたと思います。
 別の理由としては、著作権法の想定に含まれていないため、電子書籍を猫も杓子も出そうとしていた2000年代後半は、著者に対して出版社から電子書籍出版の出版契約書が飛び交ったと言われています。
 そういった流れが落ち着いて、つまり電子書籍がそれほど目新しいものではなく、当たり前になってきた頃のことが書かれていることを期待して購入しました。

 

 3冊目は、タイトルからは「ビッグデータを使って広告マーケティングに役立てられる技術がすぐそこに」という意味だと思って購入しました。ビッグデータをどうビジネスに繋げるのか、という点ではいろいろな方向性と可能性が気になりますので。
 O2Oは「Online to Offline」の略で、toが2になっているのは、英語では音が同じだから、略称でよく使われるらしいです。
 オンラインからオフラインへ、つまりネットからリアルへビッグデータを繋げて活かそうというのは、なんとなくわかります。広告マーケティングとして使う例が多いのは、ビッグデータでよくあるケースは「関連性のないデータの関連性を見出すことで売上に繋げる」だと思います。
 そういった、「ビッグデータの使い方」はいろいろ知っておくに越したことはないという、好奇心から、この新書を購入しています。